ウーバーイーツユニオンが都労委に救済申し立て 「配達員の要望を言えるようにしたい」



フードデリバリー「ウーバーイーツ(Uber Eats)」の配達員でつくる「ウーバーイーツユニオン」は3月16日、米ウーバー・テクノロジーズの日本法人「ウーバージャパン」とウーバーポルティエジャパンが、団体交渉に応じないのは不当な団交拒否に当たるとして、東京都労働委員会に救済を申し立てた。

ウーバーイーツのような「ギグエコノミー」は、新しい働き方として注目を集めているが、個人事業主のため労働基準法などの保護はない。配達員の有志は2019年10月、ウーバーイーツユニオンを結成。これまで2度の団体交渉を申し入れたが、拒否されている。

配達員は労働組合法上の労働者に当たるのか。海外ではウーバーと運転手の間の雇用関係を認める裁判所の判断が複数出ており、日本でどのような判断がなされるか注目される。

申立後、東京・霞が関厚労省記者クラブで会見を開いたユニオン執行委員長の前葉富雄さんは「現在は問題がおこって困っても、取りつく島がない状況。サービスをよりよくするために、配達員の要望を会社側に言えるようにしていきたい」と話した。

団体交渉は拒否

申立書などによると、ウーバーイーツユニオン2019年10月8日、配達員の補償や距離計算の誤りなどについて、ウーバージャパン株式会社に団体交渉を申し入れた。

しかし、ウーバージャパン10月18日、「配達員はオランダに所在するウーバーポルティエBV社と提携している」とウーバージャパンの使用者性を否定し、配達員の労働者性についても「配達員は労働組合法上の『労働者』に該当しない」として、団体交渉を拒否した。

ウーバー側は10月29日、ウーバーポルティエジャパン合同会社を設立。ユニオン11月25日、同社に対して再び団体交渉を申し入れたが、「配達員は、労働組合法上『雇用する労働者』に該当しない」として、団体交渉を拒否した。

争点は?

争点の一つは、ウーバーイーツの配達員が、労働組合法上の「労働者」に当たるかどうかだ。

ユニオン側は、契約内容が一方的に決定されていることや、個別の配達依頼を実質拒否できない関係にあることなどから、「労働組合法上の労働者に当たることは判例上も間違いない」と主張している。

また、ウーバージャパンは、ウーバージャパンの使用者性を否定している。ユニオンによると、確かに形式上はウーバー側と配達員との間で結ばれているウーバーサービスの契約の当事者には含まれていない。

しかし、ユニオン側は、ウーバージャパンが日本で事業を展開しており、報酬決定の権限やサポートセンターの運営をしていることなどから、「重要な役割を担っており、契約の当事者に含まれていないという理由で、使用者が負うべき責任を免れることがあってはならない」と主張している。

海外の事例は?

海外では、ロンドン雇用審判所が2016年10月28日、ウーバーのタクシードライバーは独立事業者ではなく、ウーバーの従業員だとの判決を下した。また最近も、フランス最高裁(破棄院)が2020年3月4日、米ウーバーテクノロジーズとタクシードライバーに雇用関係があるとの判断を下している。

副執行委員長の鈴木さんは「明らかに労組法上の労働者にあたると思っている」と話した。

ウーバー側「コメントできない」

ウーバージャパンの広報担当者は弁護士ドットコムニュースの取材に、「東京都労働委員会から正式な通知等を受け取っておらず、申立ての内容を確認できていないため、コメントいたしかねます」とコメントした。

ウーバーイーツユニオンが都労委に救済申し立て 「配達員の要望を言えるようにしたい」


(出典 news.nicovideo.jp)