新型コロナウイルス Googleの闘い方



 いろんな企業が新型コロナウイルス感染症と闘うために、今できることをハイスピードで考え、実行に移しています。

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 掃除機や空気清浄機能付きファンヒーターなどを開発・販売している英ダイソンの創業者が英国首相から電話で「量産できる人工呼吸器作って」と頼まれて、ゼロから設計して製造しています。

 3Dプリンタも製造している米HPは、医療用のフェイスシールド(透明でウイルス入りの飛沫などから医療従事者を守るための防具)や感染したかどうかチェックするときに使うあの鼻の穴に突っ込む棒「スワブ」など、緊急に必要な新型コロナ対策用パーツを医療専門家と協力して設計し、スワブはもう大量生産中の上、設計データWebサイトで公開しています。

 Googleさんももちろん、その技術力と資本を生かした取り組みを大量に打ち出しています。今日はその一部をご紹介します。

Verilyのスクリーニングサイト始動 1000人のGooglerがボランティアで参加

 トランプ大統領3月13日に「全米でもうすぐ展開する」とぶち上げた(Googleではなくその系列の医療企業Verilyが運営する)スクリーニングサイトは、16日にベイエリアスタートし、25日の時点で同地域の2万人以上をスクリーニングし、そのうちの1200人以上を感染検査ドライブスルーに誘導しました(米CNBCより)。

 Verilyが26日にYouTubeでスクリーニング→ドライブスルー検査の手順を紹介しました。

 ドライブスルーの誘導係などはGoogleを含むAlphabetからの約1000人のボランティアが担当しているそうです。

8億ドル(約863億円)でいろいろやる

 スンダー・ピチャイCEOが27日、新型コロナの影響を受ける中小企業や新型コロナと最前線で戦う医療従事者を支援するために新たに8億ドル使うと発表しました。そのうちわけは以下のとおり。

・2.5億ドル:世界保健機関WHO)や世界中の政府が正しい関連情報を人々に届けられるようにするための広告助成金。これとは別に地域団体にも2000万ドルの広告助成金を提供済みです。

・2億ドル:非営利団体や金融機関が中小企業に資本提供するのを助ける投資ファンド

・3.4億ドル:Googleに広告を出している中小企業向けのGoogle広告クレジット(無料で広告を出せる権)。過去1年間アクティブだった広告主であれば、年内に使えるクレジットがもらえるようになります。1広告主当たりいくらくらいになるのかまだ分かりませんが。

・0.2億ドル:教育機関や研究者向けのGoogle Cloudクレジット。新型コロナの治療法やワクチン開発に使う場合に申請できます。

マスクなどのPPE(個人用保護具)や人工呼吸器製造支援

 Google自身がマスク人工呼吸器を製造するわけではないですが、提携先のPPEメーカーと協力して医療用マスクを数週間中に200万~300万枚作ってCDC(米国疾病予防管理センター)財団に寄付します。また、Alphabetの様々な専門知識を持つGoogler(Googleの従業員)が医療品メーカーにノウハウを提供することで、人工呼吸器の製造と流通を支援します。

Googlerによる寄付支援「ギフトマッチ」枠を拡大

 Googleは以前から、Googlerが何らかの寄付をすると、会社としてその寄付額と同額を寄付する「ギフトマッチ」を行っています。従来は7500ドルが上限でしたが、これを1万ドルに引き上げます。つまり、1万ドル寄付しようとすると2万ドル寄付できるようになります。

新型コロナウイルス関連情報まとめサイト

 これは21日に発表されたもので、日本語版はまだ公開されていませんが、誤情報なしの最新データや役に立ちそうな動画をまとめたWebサイトを公開しています。Googleさんは世界中の人が新型コロナについて何を知りたがっているのかを入力される検索ワードで把握できるわけですから、必要な情報を提供できているはずです。

サービスダウンさせない、アップデートは続ける

 Googleの本社があるカリフォルニア州や多数のエンジニアがいるニューヨークでは外出禁止令が出ていて、多くのGooglerはリモートで仕事をしています。それでも、この非常時だからこそ、Googleネットワークダウンさせるわけにはいきません。26日の公式ブログで、今のところピークトラフィックレベルは処理できる範囲内だし、システムへの負荷を最小限にするための対策もしてるし、必要に応じて容量を増やしてるし、障害が発生したら迅速に復旧させてますよ、とアピールしました。

 Android 11は今のところスケジュール通りのようです。18日にChromeブラウザアップデートを一時停止すると発表したのにはちょっと驚きましたが、遅れはありますが開発は再開しました。

エイプリルフールはやらないで、のお達し

 Google4月1日エイプリルフールに毎年かなり力を入れてきました。でも今年は自粛するようです。エレイン・トゥーヒルCMO(最高マーケティング責任者)がGooglerに送ったという社内宛お達しメールを米Business Insider(リンク先は要サブスク)が入手して報じました。

 「毎年のエイプリルフールは、Googleが型破りな企業であることを祝う伝統ですが、新型コロナウイルスパンデミックと戦う人々を尊重し、今年はお休みにしましょう。私たちの今の最優先事項は人々を支援することです。ジョークは来年の4月にとっておきましょう。来年は絶対、もっと楽しい日になります」とトゥーヒルさん。

 あ、来年は再開するんですね。Microsoftは昨年、企業全体としてエイプリルフールネタはやらないと発表しています。恐らく他の会社も、少なくとも今年はエイプリルフールネタはやらないでしょう。

 この他にも、休校の子どもたちのためのプログラム支援や、系列のDeepMindによるウイルスの構造解析システムの提供など、まだたくさんやってますが、紹介するのはこのくらいにしておきます。

 楽しみにしていたGoogle I/O 2020は、オンラインでもやらないことになりました。新型コロナ、早く沈静化するといいですね。そのために私たち一般人にできることは、自分が感染しないようにすること。正しい情報を確認し、こまめに手洗いして落ち着いて待機しましょう。

※「Googleさん」はGoogleAlphabetの動向を追う連載コラムです。

ドライブスルー形式の感染検査。車内に座ったまま、検査用のスワブを鼻の穴に突っ込まれる


(出典 news.nicovideo.jp)